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「火打ち石」

前回のブログに登場してもらいました体操選手の白井健三君が出場する世界選手権の日が間近になりました。
大舞台の開催地はベルギーと聞いております。

先日、出発に先だって、県や市の教育委員会や体操協会の方々による壮行会が開かれた模様です。
幼稚園卒園後の彼や彼のお母様と近しくお会いする機会のない私は陰から応援を送ると決めていましたが、そんな私同様に、陰で彼を応援している友人から朗報が届きました。その友人の友人が壮行会に出席するというのです。
彼女は「友人にメッセージを預けて渡してもらおうと思っているので一緒にどうですか?」と声をかけてくれました。
勿論二つ返事で便乗させて頂くことにしました。 せっかくのチャンスです。
メッセージだけでは足りないとばかりに、私は何かプラスアルファーになるものはないかと考えました。

すると突然昔の映像が蘇ったのです。
それは、我が家で普通に行われていたあること。

家族の誰かが「ここ一番の勝負」に向かう時の玄関での儀式…、
いざ出かけようとしている本人を「ちょっと待って」と母が呼び止め、背中に向かって「カチッカチッ」と火打ち石を打ち火花を散らして「さぁ、頑張っていってきなさい!」と送りだしていたのを思いだしたのです。
その儀式はいつしか目にすることは無くなっていきましたが、その光景はしっかりと刻み込まれています。
そうだ!火打ち石だ!と思って店頭の鉱物の棚に一つだけ置いておいた火打ち石を持ち出しました。
でもこれは本人にではなくお母様に差し上げたい物、ならば本人には何かないかとまた棚を探し、これだ!と手にしたのは「ヘマタイトのブレスレット」です。ヘマタイトは勝負の石と言われていますからお守り代わりになるかも知れないとメッセージに付け足すことにしました。

ところで我が家での火打ち石の使い方は世間一般にも通用するものなのでしょうか。
ちょっと心配になって親しい友人達に聞いてみました。
すると一人だけ「私の家でもやっていた!」と言う人がいて一先ずホッとしたのですが、ネットでも検索して調べてみました。
「火打ち石」は本来火起こしに使われていた道具とのこと。鋼鉄片の火打ち金に硬い石を打ちあわせて出る火花を火口に点火する「火花式発火法」の発火具とのこと、ヨーロッパの石器時代、日本では「古事記」の中に出てくるほど古くから用いられた道具であり、江戸時代には火打ち道具として商品化され重要視されるようになり、火花を火口(ほぐち)に点火しその火種を付木(つけぎ)に移してかまどや灯明に点火していたそうです。
我が家で母が行った使い方は「切り火」と言うそうです。時代劇の場面の中でもよく見かけられますが、これには厄除けの意味があり、古来より火は清浄なものという考え方から、火打ち石で火花を起こすことを切火を切ると言って身を清めるまじないや魔よけの(お祓い)の意味で使われていたようです。
このようなしきたりは現在でも鳶職や花柳界、下町の職人社会や演芸の世界などに残っていて、毎朝切り火を行う風習があるそうです。

体操選手には危険がつきもの、以前「とにかく怪我だけはしないようにとそれだけを思っています」とインタビューに答えていたお母様の言葉を思い出しました。
切り火を切り「無事」を祈る母の心もその思いだったに違いありません。

赤錆びた鉄片と石の火打ち道具が我が家のどこかに埋もれているかも知れない、いつか探してみよう。

20130928.jpg ヘマタイトブレスレット





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プロフィール

popo

Author:popo
●笹井鳩子profile

 中央林間にある大和田園幼稚園に6年、横浜鶴見の橘幼稚園に34年勤務。(内28年を園長として、2年を顧問として務める。)
長い間幼児教育の道を歩む中で、シュタイナーの人間学に出合い教育観を深める。
また、経験を通して「人は人の中で人となる」を実感する。
退職後、「自らの手で作る喜びを味わう」・「人が出会い絆を結ぶ」、この二つを実現すべく、創造と交流の場として『創造空間Lula & Popo』を開設。

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