スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

光るどろだんご

もう、どれほど前のことになるでしょうか 「光るどろだんご」がテレビの番組で取り上げられたのは…。
以来、一躍表舞台に飛び出すことになったどろだんごですが、現在に至っても健在ぶりを発揮してますますの人気ぶりを博しています。
「どろだんご、されど、どろだんご」は、単なる子供の泥んこ遊びでは済まなくなって、芸術の域にまで高まってしまったようです。
その証拠という訳ではありませんが、この夏、愛知県の常滑で、今年で6年目という「光るどろだんご大会」が開催されました。主催はイナックスという会社です。非常に旧くから陶磁器製品を扱っている会社のようですから「土」との関わりは深いのでしょうね。それに開催地の愛知県一帯では常滑の急須で有名なように茶色の土や紅土が産出するそうです。当日は出場者を30名に絞り、子供と大人が「光るどろだんご作り」に挑戦しました。
その時の審査員長三木きよ子先生(土絵作家)とは旧知の仲で、現在開設している「泥だんご教室」の指導もお願いしていますので疑問をぶつけてみました。

どろだんごの良し悪しを決める審査基準は何ですか? と。

そうしたら意外なことに、
「泥と対話し、泥と楽しく遊んでいるか」も審査のときの大事な視点なんだそうです。
色の具合や光り方の綺麗さという出来栄えだけでなく、作っているものに心を寄せているか、どろだんご作りを楽しんでいるかという内面も見られているのですね。
三木先生ご自身は師匠である左官の名人榎本新吉さんからこのことを教えてもらったそうです。
それと、いかにきれいな作業をするかということも学んだそうです。回りを汚したり散らかしたりの汚い作業では良いものは出来ないと師匠は言います。私も榎本さんのお仕事を何度か見せていただいたことがありますが、仕事に隙がなく、作業の合間合間に回りを拭き使用済みの道具は片っ端から洗い片付ける。それはそれは手際がよく仕事振りがきれいです。その上、「土が好き、左官の仕事が好き!」という気持ちが溢れていて楽しそうなのです。何かに向き合う時の肝心要がここにあると思わされました。審査にはこのことも加味されたということです。
昔の家屋なら当たり前だった「土壁」、それと同じ素材の土を左官の道具や身近な道具を使って球体にし、その上に色の土を塗って磨く…(世界には200にも及ぶ色の土があるそうです)。土は自らの内に「光る」という特性を持っていますので、外側から磨かれることで内なる光りが導き出されるという訳です。

人間と土と道具の協力によって「光るどろだんご」が出来上がります。この左官技法によるどろだんごを考案した榎本さんは、「ホラ、壊れないどろだんごが出来ただろう?」と得意げに悪戯っ子のような目をキラッと光らせたに違いありません。
「磨く」という言葉はいいですね。「光る」という言葉も素敵です。私もどろだんごを磨くように自分を磨ければいいのですが、なかなか光らず苦労しています。
(相模楽器発行機関誌、Q-0n秋号10月初旬発行掲載文)

光る泥だんご大会2011
(写真提供:三木きよ子)
スポンサーサイト
カレンダー
08 | 2012/09 | 10
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
プロフィール

popo

Author:popo
●笹井鳩子profile

 中央林間にある大和田園幼稚園に6年、横浜鶴見の橘幼稚園に34年勤務。(内28年を園長として、2年を顧問として務める。)
長い間幼児教育の道を歩む中で、シュタイナーの人間学に出合い教育観を深める。
また、経験を通して「人は人の中で人となる」を実感する。
退職後、「自らの手で作る喜びを味わう」・「人が出会い絆を結ぶ」、この二つを実現すべく、創造と交流の場として『創造空間Lula & Popo』を開設。

最新記事
カテゴリ
ようこそ
最新コメント
おはなしだいすき
リンク
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。